ご挨拶

第14回スレンダークラブジャパン学術集会を迎えるにあたって

A. Takahashi M.D.
Sakurakai Takahashi Hospital

この度、第14回スレンダークラブジャパン学術集会を2020年11月1日(日)~3(火)に神戸にて開催させていただきます。会員の皆様、ご協力いただいております企業様におかれましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、学術集会の開催を11月に延期させていただきましたことについてご理解いただき、心よりお礼申し上げます。
さて、スレンダークラブでは、これまでもカテーテル治療の低侵襲化に取り組む多くの医療従事者が集い、精力的に意見交換をおこなってまいりました。特に、2017年オランダのKiemeneij 先生により遠位撓骨動脈アプローチの有用性が報告されて以降、毎年の総会ではKiemeneij をお招きし、この方法に関して様々な角度から検証がなされ、それをもとに活発な意見交換がなされてきました。しかし、突然起こったこのコロナによる災禍のため、その活動を自粛せざるを得ない状況に追い込まれました。
スレンダークラブのミッションは『世界で一番低侵襲で、世界で一番患者さまに優しいカテーテル治療を提供すること』です。それはコロナ禍の最中にあっても変わりません。厚生労働省が発表した最新の人口動態統計の概況によると、わが国における急性心筋梗塞による年間死亡者数は3万4950人でした。コロナ禍の陰で、毎日100人余りの方が急性心筋梗塞で命を落としておられるのです。低侵襲で合併症の少ないカテーテル治療を目指す私達の取り組みは、ひとときの停滞も許されません。このコロナ禍の下、循環器治療に関わる医療人としてなにを為したのか?将来、歴史に問われることになるでしょう。感染予防のために学術活動を自粛しただけでは、医療人としての責務を果たしたことになりません。
この11月、神戸に結集し、ポストコロナを見据えた日本の新しい虚血性心疾患治療のあり方を熱く語り合いましょう。
そして齋藤滋先生のご尽力により世界でも有数のTRI大国となった日本の低侵襲カテーテル治療の輝かしい歴史の上に、新たな1ページを共に刻みましょう。 みなさま、宜しくお願い申し上げます。

さくら会高橋病院 高橋玲比古

 

 

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